花粉症

堺市北区 新金岡 永山歯科医院 院長の永山です。

今年の花粉症はかなりきついですね。

ここ数年はあまり苦しまずにやり過ごしていましたが、今年はどうやらそうはいかない感じです。

思い返せば、高校生のときに初めて花粉症を発症したので、かれこれ20年の付き合いになります。

最初の一年は耳鼻科に通って薬をもらって飲みましたがどうもスッキリせず、逆に眠くなったり口が渇いたりする副作用?と思われる症状が気になったので、翌年からはお医者さんに頼らずに自力で病気に慣れていく(体を鍛えていく)方向に切り替えました。

(当時はまだインターネットも今ほどは発達しておらず、免疫学や薬理学などの専門的な知識もなかったため、自分なりに考えて勝手に判断していました。なので、皆さんは決して真似しないで、お医者さんの指示に従って下さいね (^人^) )

その後、大学に入学してバイクに乗り始めて、春のこの時期は吉野~十津川村や大台ヶ原、あるいは高野山~龍神村を頻繁に訪れるようになったので、毎年猛烈な花粉を浴びて、目はショボショボ、鼻水はダラダラ、くしゃみしまくりの状態が繰り返されていました。

しかし、いつしかあまり症状が気にならなくなっていきました。

バイクに乗らなくなって花粉を浴びる量が減ったからなのか、自然の中で体に耐性がついて慣れてしまったからなのかわかりませんが、症状もそれなりで比較的落ち着いていたので、勝手にアレルギーを克服できたかな?と思い込んでいました。

(時期的には免疫学や薬理学を学んだ後ですが、あまり思考回路は変わっていないですね(^^; 一応この頃には、薬の作用機序が対症療法なので、逆に薬に頼る体質になりたくな、と自分なりに考えていました。正しいのか間違っているのかいまだにわからないので、皆さんは参考にされないで下さいね (^人^) )

そこに今年の猛烈な花粉が襲いかかってきました。

一説によると、例年の4倍以上の量が飛んでいるみたいですね。

昔に山の中で浴びていた花粉の量と比べて多いのか少ないのかよくわかりませんが、時間が経って免疫の記憶が低下しているからなのか、あるいは歳のせいで体が弱くなっているからなのか、いずれにせよ体が今年の花粉の量に耐えられなくなっていることだけは間違いがなさそうです。

もちろん今回もこれまでと同様に薬には頼らずに乗り切るつもりですが、20年の歳月を経て、体の花粉に対する感受性の変化(アレルギー歴と加齢の積み重ねによる)の影響もあるのかもしれないな、と思いました。

ところで、この構図は花粉症に限った話ではなくて、実は虫歯や歯周病といった歯の病気にも当てはまります。

つまり、花粉を細菌、花粉の量を歯磨きやメンテナンスによる口の中の清潔さ(汚れの程度、プラークコントロール)、体の感受性を免疫力(病歴や加齢の影響を受けます)に置き換えてもらうと、理解しやすいかと思います。

花粉症では花粉に対して体が過剰に反応することで目のかゆみや鼻水、くしゃみといった症状が出ますが、虫歯では口の中に常にいる細菌に対して食べ物の中に含まれる砂糖というエサを与えることで、細菌が酸を出して歯が溶けますし、歯周病では歯茎の中に汚れ(歯石、プラーク、バイオフィルム)がたまりすぎると歯茎に炎症が起こって歯を支えている骨が溶けて、歯茎が腫れたり歯が揺れたりする症状が出ます。

(厳密に言うと、虫歯は免疫があまり関与できないので花粉症との比較は不適切なのですが、ここでは細菌が原因で体に悪影響を及ぼすことを強調するために、敢えてこのような書き方をさせて頂きました m(__)m )

今回は免疫学や薬理学などの専門的な説明は省きましたが (これも敢えてですが)、病気が何故起こるか?という原理原則が大まかにでも理解することで、どうすれば良いか?という進むべき方向性も自ずと見えてくるのではないでしょうか?

今後はその辺りをより意識して、患者さんに説明していこうと思いました!(^_^ゞ

【追記】

ここ数日は花粉症の症状がましになってきて、ピークが過ぎたような気がしています。

(ちなみに僕はスギ花粉のアレルギーで、ヒノキは大丈夫だと「勝手にw」自己分析しています)

最近雨が多いおかげなのか、あるいは体が後ればせながら鍛えられて慣れてきたのか自分でもよくわかりませんが、今後の成り行きを見ながら検証してみますね!

(いつものように下書きと投稿に時差が発生していますので、数週間前の話だとご理解下さい m(__)m )

プロバイオティクス

堺市北区 新金岡 永山歯科医院 院長の永山です。

突然ですが、「プロバイオティクス」という言葉をご存知でしょうか?

以下のサイトに説明があるので、聞いたことのない方は一度ご自身で確認してみて下さい。

プロバイオティクスって何? – 大塚チルド食品 参照

自分なりの解釈としては、特定の食べ物や飲み物に入っている善玉菌を体に取り込むことで、腸内細菌のバランスを善玉菌優勢にして(相対的に悪玉菌を減らして)、体の本来持つ機能(消化、吸収、排便など)を引き出したり免疫力を上昇させたりして、より元気に、そしてより健康になりましょう、みたいな感じです。

具体的に商品で例を挙げると、① 明治プロビオヨーグルトR-1 、② ヤクルト400 、③ 明治プロビオヨーグルトLG21  などがあります。

もしかしたらはすでに飲まれている方もおられるかもしれませんし、その効果を実感されている方もおられるかもしれませんね。

僕はまだ始めたばかりなのでまだ効果は実感できていませんが、大学で研究をしていたこともあって、基本的には何でも鵜呑みにはしないでまずは疑って検証しようとする習慣が身についているので、今後にまた話す機会があれば、自分の体感も含めてお伝えしようと思います。

(商品のホームページを見てみたけれど、細菌の詳しい作用メカニズムまでは記載されていなかったので、盲信は危険ですね。こちらも含めて、また調べてお伝えします m(__)m )

 

でも理屈から考えると、個人的にはこれは起こり得る話だと思っています。

大学で細菌学を専門にされている教授と話したときに教えて頂いた話ですが、「以前は腸内は体の外側だから体内の環境とは関係がないと考えられてきたが、最近の研究では腸内細菌が体内の環境に影響を与えていると捉えられるようになってきていて、それを裏付けるデータも出てきている」と言われていました。

(例えば、胃潰瘍とヘリコバクター・ピロリの関係とか)

消化性潰瘍ガイド – 日本消火器病学会ガイドライン 参照

また、歯科医師会で予防歯科学の教授の講演を聴いたときにも、「子供のうちから口の中をきれいにしておく習慣があると、悪玉菌の増殖がコントロールされて、大人になってから虫歯や歯周病になるリスクを減らすことができる可能性がある」と話されていました。

(例えば、歯周病における Red Complex とか)

歯周病菌とは – 大分県歯科医師会 参照

よく考えてみると、きれいに整理整頓されていてきちんとお掃除されている家の方が、ほったらかしで荒れ放題の空き家よりも傷みが少なくて、修理やリフォームも先に伸ばせて簡単に済ませれることが明らかなのと同じ理屈なので、当たり前と言えば当たり前の話な訳です。

 

これらの話をまとめて皆さんのお口の中に置き換えて考えてみると、定期検診(メンテナンス)による歯石除去(プラークコントロール)がいかに大事であるかがよくわかると思います。

というのも、口の中には腸内とは違って「歯」という細菌が定着することができる足場があり、さらに表面にこびりついた細菌の塊は歯ブラシで磨く程度では擦りとることができず、また抗生物質などの薬も効かなくなることが知られています。

(専門的にはこの細菌の塊の状態を、バイオフィルムと言います)

歯周病はバイオフィルム感染性 – 日吉歯科診療所 参照

つまり、口の中が汚れていて細菌がある程度の量を越えてしまうと、自分で取り除くことができなくなってしまうので、ほったらかしにしていると気づかないうちに虫歯や歯周病が進行してしまい、結果的に歯の寿命を短くしてしまうことになるのです。

これを防ぐには、今のところは歯医者さんで歯石取りやクリーニングをしてもらうしか方法がありません。

逆に言うと、ほったらかしにしていたにもかかわらず、「痛くないようにしてほしい」とか、「歯や神経を抜かないでほしい」とか希望されても、「無理なものは無理です…」としか答えようがないことも、ここまで読んでもらえればわかって頂けると思います。

(実際のところはそうは思ってもそのまま言うことができない場合も多いので、日々頭を悩ませながら診療しています)

また最近は、一通り治療が終わった患者さんでも、ある程度で一旦治療を終えて残った怪しい歯は経過観察している患者さんでも、メンテナンスに通われることでそれなりに維持できることを実感していますし、医療や介護の現場でお仕事をされている患者さんにお話を伺ってみても、みんな「口腔ケアは大切」だと言われていて、認識もかなり広まってきているように感じています。

口腔ケア – 8020推進財団 参照

なので、皆さんにおかれましても、ぜひ「痛くなって困ってから歯医者さんに(嫌々)行く」のではなくて、「悪くならないようにするために歯医者さんに行こう!」というように意識改革を起こして頂いて、ご自身の体はご自身で守る(管理する)という意識を身につけてもらえると、健康には一番良いのではないかと思います。

(僕も今年は40歳で厄年にもなるので、本格的な人間ドックに行くつもりです)

 

では、口の中における「プロバイオティクス」についてはどうなのか?、という疑問を持たれた方もおられるのではないでしょうか?

これに相当する食べ物や飲み物については、昔からリステリンやイソジン(うがい薬でもある)といった洗口液が有名ですが、実はこれらは殺菌・消毒するものであり、結果として善玉菌が優勢になることはあっても善玉菌が成分に含まれている訳ではないので、厳密には「プロバイオティクス」とは言えない部分があります。

また、これらの洗口液ではバイオフィルム状態になった細菌の塊を殺菌したり取り除くことはできず、あくまでも新たに付着してバイオフィルムが成熟していくのを防ぐ程度の効果しか期待できないので、これも盲信は危険です。

最近になって、ラクレッシュという善玉菌を含む正真正銘の「プロバイオティクス」商品も開発されてきているので、今後の検証が楽しみです。

ラクレッシュ – L8020協議会 参照

L8020菌を使用した製品のご案内 – Campus Medico 参照

(個人的には、歯が悪くて困られているご両親がおられるお子さんの虫歯予防に、定期検診やフッ素塗布と組み合わせて使用するのが、最も効果的ではないかと今のところは考えています)

 

以上、難しいことを長々と書いてきましたが、痛みに耐えながら最後まで読んで頂きありがとうございました m(__)m

今回は歯医者さんの目線からお話しましたが、お医者さんの視点から体の健康を考えるなら、食事、運動、睡眠、ストレス、お酒とタバコ… といった「生活習慣」の見直しが必要不可欠になると考えています。

歯科とも関連することが多いトピックばかりなので、またいずれ別の機会にお話しますね。

皆さんの健康に対する意識を変えるきっかけになれば幸いです。

ではまた!

 

仕事納めに考えたこと

堺市北区新金岡 永山歯科医院 院長の永山です。

あっという間に1年が過ぎていきました。

歳を重ねるごとに、そのスピードが速くなっていくのを実感しています。。。

実感と言えば、診療における「師走」の実感にも変化がありました。

日々感じていることにもつながると思うので、今回は前回の投稿で予告した「メンテナンスの効果」も交えてお話させて頂きます。

※ 過去の投稿 「師走」(2014年12月14日)、「定期検診」(2014年10月23日) ご参考まで

 
まずは「師走の実感の変化」ですが、例年なら「痛い」「腫れた」「取れた」と訴えられて来院される患者さんが多くてバタバタしていた記憶しかないのですが、今年は意外と落ち着いていて、来られた場合でも余裕を持って対応することができました。

仕事納めが済んでホッと一息ついた時間にふと考えてみたところ、これには大きくわけて2つの要因があると思いました。

まずひとつ目は、「スタッフの能力アップ」です。

応急処置を始めるまでに必要な、お困りごとの聴きとり(問診)やいろんな検査(診査)などを的確に済ませてくれるおかげで、予約の患者さんにしわ寄せがいき過ぎることなく、すぐに診断して説明して治療に取りかかれるようになりました。

また、通院されている患者さんにおいても、歯のことで困らず無事に年を越して頂けるように、計画的に治療を進めることができていることも大きいんだろう、と思います。

まだまだ改善の余地はありますが、チームプレーのとっかかりをつかめたことを実感できただけでも、これからにつながる良い兆しだなと思いました!

そしてふたつ目は、「患者さんの意識の変化」です。

治療が一通り終わった後にも定期的にメンテナンスに来院される患者さんが増えてきたため、地域の人たちの中で、おそらく「痛い」「腫れた」については起こりにくい (「取れた」については消耗品なので仕方がないです) 状況に持ち込めている方の割合が大きくなってきたのではないか?と考えるに至りました。

今までは勤務医だったり開院してまもない間で、それほど多くの新しい患者さんを診察する機会がなかったのでわかりませんでしたが、大学時代からひとりの患者さんを長期に渡ってメンテナンスをしてきて実感していた効果 (10年を越えてくると、うまくいく場合もいかない場合も含めていろんな気づきがあります) を、より大きな単位 (一開業医として) でも実感することができて、今後の当院におけるメンテナンス(予防歯科)への取り組みの大きな指針を得たように思いました。

お正月休みに、じっくり現場への落とし込みについて考えてみようと思います (^_^ゞ

 

でも、これだけでは「メンテナンスの効果」や「患者さんの意識の変化」についてはピンとこないと思いますので、ここからは当院で実際にあった事例を基に、いくつか具体的にお話してみます。

 

① それなりに持たせていく

あちこち悪いところはあるんだけど、踏み込むと大がかりになるので、あるいは患者さんが抜きたくないので、メンテナンスをしながらそれなりに持たせていく形での診察(予防?治療?)を継続している方々がおられます。

いずれ介入が必要になることはお互いにわかってはいるのですが、のらりくらりと数年は困らずに来ていたりもしています。

今までの僕なら大学病院やビジネス街の医院に勤務していたこともあり、即断即決、治療すべきところはすぐ介入することが基本でしたが、郊外の住宅街で、しかも高齢の方も多くおられる地域性を考えると、これはこれでひとつのやり方だな、と思うようになりました。

というのも、大体そういう患者さんはもともと定期的にメンテナンスに通う習慣がないため歯周病の状態もよろしくないことが多いのですが、少なくとも通って頂いているうちにある程度はこちらが病状を管理できるようになるので、次に介入するときにはそれなりにきれいなお口の中の状況からスタートできて、より早くて質の高い治療が提供できることに気がついたからです。

さらに、その間に先生や衛生士との信頼関係も築くことができて、またご自身にあった歯磨きのやり方を身につけて頂くこともできているので、時期が来たときの治療への移行が、患者さんの心理的にも受け入れやすくなることもわかりました。

特に高齢の方にとっては、口の中を清潔な状態に保っておくことは、脳血管疾患を抜いて死因の第3位になっている「(誤嚥性)肺炎」の予防にも役立つので、元気で長生きするためにメンテナンスは欠かせないのではないかな、と思うようになりました。

ちなみに、死因の第1位は悪性新生物(がん)、第2位は心疾患で、最近は第3位が脳血管疾患に戻って、第4位が老衰で、第5位が肺炎みたいです。(ネット情報ですが…)

以前に比べて肺炎の順位が下がっているのは、「口腔ケア」の大切さが医療の現場でも市民の皆さんの間でも広まってきて、その効果が出てきているのかな?、と我田引水的に考えてしまいました。

本当のところはわかりませんが、超高齢化社会を迎える今後に向けて、歯科医が現場できる貢献の仕方を引き続き模索していこうと思いました!

 

② いざというときに役に立つ

今年は台風に大雨、さらには地震まで起こる始末で、災害に見舞われ続けた一年間だった、と言うこともできるのではないかと思います。

その中で、「備えあれば憂いなし」と感じるところも多かったのではないでしょうか?

これは健康と病気の関係にもあてはまることなんですが、そのわかりやすい例を経験したので、ご紹介させて頂きます。

ご高齢のご夫婦でしたが、ぼちぼち通われてそれなりに治療をさせて頂いて、揃ってメンテナンスに来るようになられておられました。(①の状況に持ち込むことに成功した)

そんなある日、ご主人さんが病気になられて、しばらくお二人とも来られなくなりました。

一年弱の闘病生活を乗り越えられて無事に帰って来られましたが、歯磨きを “それなりに” されていたおかげで、大規模な治療は必要ない状態で戻ってくることができました。

そして、しっかり咬んで食べることができたので、今では元通りのお元気な状態まで回復されています。

悲しいことですが、これとは全く反対のケースも経験しているので、まさに「備えあれば憂いなし」だな、と思うようになりました。

今後はこのように健康寿命が長くて、言葉は悪いですが、「ピンピンコロリ」になる患者さんが増えていくように、「メンテナンスの効果」をお伝えして、「患者さんの意識の変化」を起こす取り組みを続けていこうと思いました!

(お子さんやお父さん、お母さんバージョンも頭の中にはあるので、お正月休みの宿題にしたいと思います)

 

③ 咬めると元気になり、意識も上がる

これは今までの①、②とは逆説的ですが、大規模な治療を乗り越えられた患者さんは、まじめに通われるようになる気がしています。

これは咬めなくて辛い経験が身に染みているために、そして咬めるようになって状態が良くなることを実感するために、とりあえず診てもらっておいた方が安心、もう大変な治療は勘弁して、という心理作用が働いているものと考えています。

そういう意味では、まだ歯がなくなっていない、困っていない患者さんに、如何に予防が大事なことかをわかってもらうことが大事になってくると思うので、その辺りも意識してメンテナンスに来られる患者さんには繰り返しお伝えして、正しい知識を身につけていってもらわないといけないな、と思いました。

 

以上、話が長くなりましたが、メンテナンスについての理解を深めて頂けましたでしょうか?

これは歯科だけの話ではなくて、基本的には全身の健康と病気にもあてはまる考え方なので、普段は忙しくてなかなかゆっくりと自分の健康について考える時間がない人ほど、お正月休みの間に一度お考えになられてみられてはどうかな、と思いました。

では、皆さん、よいお年を!

差し入れ

堺市北区新金岡 永山歯科医院 院長の永山です

先日、患者さんから「スタッフの皆さんに…」と、超素敵な差し入れを頂きました。

それは何と…

グレープフルーツゼリーです! (^○^)

何でも患者さんは和菓子の職人さんだそうで、わざわざ手作りして届けて下さりました。

現在も堺の老舗のお店にお勤めだそうです。

今までそうとは全然知らずに治療をしていましたが、同じ“食”に携わる職人としての心意気が通じあったのでしょうか?

勝手にそう思い込んで、ひとりで自己満足の悦に入ってしまうとともに、できるだけ質の高い仕事を安定して提供して、多くの患者さんに満足してもらえるように、より一層の改善を図っていかないといけないな、と思いました!(^_^ゞ

 

それから、これも何人もの患者さんから話を伺って学んだことですが、年を重ねていくと最後は食べることしか楽しみがなくなるそうで、歯の大切さが身に染みてわかるそうです。

よく「歯は一番大事」とか「もっと早くに気づいていたら良かった」とか言われるのを聞くと、大昔にCMであった「芸能人は歯が命」は、実はみんなに当てはまることなんだなぁ~、と思わされます。

今の自分の理解としては、人間の欲には、食欲、睡眠欲、性欲…といった生理的・本能的な欲求から、金銭欲、名誉欲、承認欲求…といった心理・社会的な欲求までたくさんの種類がありますが、年を重ねる毎に余分なものが削ぎ落とされていき (あるいは手放されていき)、最後に残るのが「食」になるのではないか? と考えるに至りました。

※ 欲求とは?- Wikipedia 参照

そう考えると、口の働きは「食べること」(咀嚼・嚥下→消化・栄養吸収) にとどまらず、「話すこと」(会話)や「笑うこと」(表情)、「呼吸すること」(睡眠)、など生きていくのに必要不可欠なことがたくさんあります。

若いときは当たり前すぎて気づかなかったことでも、年齢を重ねていろいろ思い通りにいかないことが増えてきたり体が悪くなっていくことを実感し始めると、元気でいたい、美味しいものを食べて毎日を楽しみたい、という希望がより大きくなってくるのではないか?と思うようになりました。

 

先程の和菓子の職人さんも、おそらくパティシエの職業病 (甘いものを作って試食する→虫歯になる) の悪循環で長年困られていた問題 (食べづらい) が治療で改善の方向に向かったことがご本人にとっては良かったのではないかと推測していますが、実はこれは生活習慣病の典型です。

長年に渡る病気の原因の蓄積は案外自覚しにくいもので、症状が出て気づいたときに重症化していることは、お医者さんにかかる病気も含めてよくあることです。

仕事とはいえ一生懸命働いてきて、最終的に体を壊してやりたいことが満足にできなくなるのは、とても悲しいしもったいないことです。

(自分のこれまでの経験の反省も含む。でも、なかなか改善できていないところが辛いところで、まさに「医者の不養生」状態ですw)

この状況を改善するのにはダイエットや禁煙と同じでかなり強い意思とその持続が必要ですが、残念ながらそのようにきちんと自己管理できる方は、仕事や子育てで忙しい働き盛りの世代に限らず、お子さんでもご高齢の方でもそれほど多くはおられないと思います。

かといって、○イザップのように短期間で追い込んで目標達成するのも、こと「健康」に関しては違うように思います。

(しかし、これはあくまでも生活習慣病の予防に限った話です。病気の「治療」については、そんなにのんびり構えていたのでは治らないし、結果にもコミットできないので、やはり必要なアプローチだと思います)

歯の治療だけで患者さんの生活習慣の全てがわかるわけでも治せるわけでもないので難しいところですが、病気の治療(修理)に没頭するだけではなくて、できるだけ患者さんに寄り添い、背景を読み取り、気持ちに応えて、長期間に渡り健康をサポートしていく(メンテナンス)ことの大切さを改めて教わりました!

(治療とリハビリの両立みたいな感じですね)

このメンテナンスの効果については、定期的に来られている多くの患者さんで実感しているところなので、また別の機会にお話しできればと思います。

 

今年の正月休みは更新を頑張らないといけないですね! 師走に入り、その名の通り慌ただしい毎日を過ごしておりますが、いよいよ年の瀬も押し迫り、今年もあと数日を残すのみとなってしまいました。

皆様におかれましてもご自愛なさって、よいお年をお迎え下さいね。

 

【追記】

先日・・・と書き出しましたが、実はいつものように書くのが遅くなって月日が流れていて、調べてみると10月5日の話でした。

で、これは本当にこの投稿の数日前ですが、患者さんがまた超素敵な差し入れを届けてくれました!

今回は・・・

いちご大福です!!

手作りのお菓子はお店では売っていない唯一無二の一品であり、この上ない贅沢ですね!

仕事のあり方として、見習いたいなと思いました。

来年はその辺りにも取り組んでいくように頑張ります!(^_^ゞ

 

【追追記】 ちなみに・・・

(参考)脳内メーカー ←試してみて下さい

自分はどうやら三大欲求(生理的・本能的)の塊のようですw (単細胞?)

逆に言うと、金銭欲、名誉欲、承認欲求(心理的・社会的)などの高次の欲求は、良いのか悪いのかわかりませんが、あまりないようです。。。 (不器用?)

ある意味で、わかる人にはわかりやすい性格なのではないかと思いました!

勉強してきました

堺市北区新金岡 永山歯科医院 院長の永山です

先週の日曜日に、大阪大学歯学部同窓会の学術講演会に出席して、以下のお話を勉強してきました。

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97th gakujyutukouenkai

【講師】

・矢谷博文先生(大阪大学大学院歯学研究科顎口腔機能再建学講座 クラウンブリッジ補綴学分野教授)

・木林博之先生(大阪大学大学院歯学研究科臨床教授 大阪大学歯学部附属歯科技工士学校非常勤講師)

・黒住琢磨先生(大阪市開業)

・大谷恭史先生(ワシントン大学招聘教授 米国補綴専門医 大阪大学大学院歯学研究科臨床准教授 北海道大学歯学部非常勤講師)

・高岡亮太先生(大阪大学歯学部附属病院医員)

【会場】 大阪大学歯学部記念会館

【講演内容】

支台築造、支台歯形成や印象採得などの各臨床ステップは補綴歯科治療には欠かせない基本的な手技であり、それらは歯科医療の長い 歴史の中で様々な研究や臨床的経験の結果、体系化されてきた。科学の発展により次々と新しい材料や機器が開発され、新技術が産まれつつあるが、それらは補綴歯科治療の根本を変えるような技術革新に繋がっている訳ではない。これまで先人たちが体系化してきた補綴歯科治療における基本的な知識や手技を無視して、最新技術頼りの補綴歯科治療を推し進めることで予期せぬ結果に繋がってしまうこともありうる。もう一度先人たちが築き上げてきた基本に立ち返り、十分に理解することで、最新の材料や技術を最大限に活用できるようになるのではないだろうか。そのためには、古典的な文献から最新の文献まで幅広く触れ、過去を踏まえた上で現在を理解することが非常に重要である。

本講演では、補綴歯科治療を成功に導くためにどのようにしてエビデンスに基づいた臨床的決断を下すのか、幅広い文献的知識及び考察に基づき、 失敗症例における根本的な原因を追求しながら解説していきたい。

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何のこっちゃ?、難しいことを勉強してきはってんなぁ… というのが読まれている方の正直な感想ではないでしょうか?

少しだけ解説しますと、まず「歯冠補綴(しかんほてつ)」とは、虫歯や怪我で失った歯の一部を、いわゆる被せ物(クラウンやブリッジ)で修理することです。

日本補綴歯科学会HP 補綴歯科ってなに? 参照

そして、「Evidence-Based(エビデンスベースド)」 とは、科学的根拠に基づいた(治療)、という意味です。

エビデンス – Wikipedia 参照

私たちは何事をするにしても長年の経験や勘に頼ってしまいがちですが、医学においてはそうではなくて、論文を調べてできるだけ確実で信頼度の高い方法を選びましょう、という考え方です。

この「エビデンス」については、僕が大学で学んだ教室(歯科保存学)のモットーだったので自分にとっては馴染みが深いのですが、今になって振り返ると、自分の専門分野(虫歯と歯周病)における臨床、研究、教育の全てによく浸透していたように思います。

日本歯科保存学会HP 歯科保存とは 参照

一方で、歯科補綴学(歯冠補綴、入れ歯やインプラントなどの欠損補綴も含まれる)においては、歯や口という体の中でもかなり複雑な部分における “ものづくり” を扱うために技術的な要素が大きく、上の講演内容にも記載されているような問題が起こりやすいため、開業医の立場でエビデンスを活かした診療を実践するのがなかなか難しいところがありました。

今回の講演内容は大学の専門の教室に所属する様々な立場の先生の話をまとめて聞くことができるので、普段から感じているモヤモヤを解消することができる良い機会かなと思い、久しぶりに参加しました。

結果的には、歯冠補綴のエビデンスを学ぶことで、普段の診療の精度を上げるヒントをたくさん見つけることができましたし、自分の知識と技術と経験の再確認もできたので、とても良い勉強になりました。

また、同級生の先生の近況や、以前に臨床実習で指導した先生がもう10年目になり、保存を大切にしながら補綴の臨床を頑張っている成長した姿を知ることができて、とても良い刺激をもらいました。

このような学びを活かして患者さんに還元できるように、明日からもまた頑張ろうと思いました!

【追記】

先日、大阪労災病院に行ったときにモニターに写し出されていた患者さん向けのスライドを見ていると、「がんの治療法」についてわかりやすく説明されていました。

その中に出てきていたのですが、がんの三大治療である外科治療(手術)、化学療法(抗がん剤治療)、放射線治療において、現在では部位や進行度に応じて「標準治療」という科学的根拠に基づいたガイドラインに則って術式や薬剤の種類と投与量を決める治療法がスタンダードになっています。

標準治療 – 国立がん研究センター 参照

治療法を考える – 国立がん研究センター 参照

標準治療って何? – 中外製薬 参照

この科学的根拠=エビデンスであり、「標準治療」は研究成果(基礎研究と臨床試験)や過去の臨床成績(統計学)により検証されたそのときの最善・最良の治療法とされています。

そして、日本は国民皆保険制度であり、「標準治療」については医療費が高額になっても限度額適用認定が使えるため、患者さんの自己負担は限度額内で済むようになっています。

高額療養費 – 全国健康保険協会 協会けんぽ 参照

一方で、最先端の治療(先進医療)についてはまだ検証が十分ではないので治験という形で行われていて、治療費は保険適用外となり高額になる傾向があります。

具体的には、外科治療においてはロボット手術、化学療法においては遺伝子検査(診断)と分子標的治療薬(最新の抗がん剤)、放射線治療においては陽子線・重粒子線治療、などが開発・普及されてきていて、従来の治療法では治すことができなかったような状態でもより良い状態に持ち込んだり、結果的に寿命を伸ばしたりすることも可能になってきています。

がんの分子標的薬 – キャンサーネットジャパン 参照

そして、新しい科学的根拠(エビデンス)を確立してより優れた治療法や新薬を開発するために、多くの関係者(医師や研究者)が日夜努力をしています。

なので、エビデンスを活用(応用)するためには、過去から現在、そして未来までを俯瞰できる視点を持つ必要があるので、休日にもかかわらずわざわざ勉強に行ってきたという訳です(講師の先生方もお忙しい中で休日に講演会を開催して下さっている訳で、本当に頭が下がりますm(__)m)。

また、講義の中でもたくさんの良い治療法やすばらしい症例が出てきていましたが、歯科の臨床においては技術的な要素が大きいこともあり、最善・最良の治療法については保険外治療になることが多い(一方で、検証が不十分なこともあるので、その部分の注意は必要です)ので、医療が進んできて情報化社会になってきた今だからこそ、エビデンスを患者さんにわかりやすく伝えながら、保険診療(=標準治療)と保険外治療(=先進医療)についての説明を十分にして、納得された上で治療法を選んでもらうようにしていかないといけないなぁ、とも感じました。(逆に言うと、患者さんが先生におまかせではなくて自分自身で考えて選ばなければならない時代になってきているということでもあります)

実際のところは、以前に書いた「専門医」のときの話と同様で難しい部分がたくさんあるのですが、自分のできる範囲で結果を出していけるように、これまでに身につけてきた臨床と研究の知識と技術と経験を活かして努力していこうと思いました!

【追追記】

さらに先日、用事があって大学に行ったのですが、ついでに専門書を大人買いしたり(爆)、教授の先生と話をしたり、読みたかった論文を検索して入手したりして、自主的に「エビデンス」の強化に励んできました。

大学に勤務しているときにはどれも当り前のことで何とも思わなかったですが、開業医になってみて改めて恵まれた良い環境で勉強することができていたんだなぁ、と思いました。

このように「エビデンス」と一括りに言ってはいますが、いろんな種類があることがおわかりになられましたでしょうか?

突き詰めていくといろんなことが見えてくるので、一生勉強に終わりはありません。

これからも積極的に自己研鑽に取り組んで、より良い医療が提供できるように精進していきます!

大掃除で気づいたこと

堺市北区新金岡 永山歯科医院 院長の永山です

新年あけましておめでとうございます。

今年もよろしくお願い致します。

 

昨年末も大掃除をして1年が無事終了していきました。

その中で気づいたことがあったので、今回はそのことについて書きます。

 

Bench

受付の待合にある長椅子です。

開院して3年半が経ったので、おそらく汚れが蓄積しているのでしょう。

写真ではわかりにくいですが、よく見るとやや黒ずんでいるように思いました。

そこで、ワックスとスポンジでゴシゴシ磨いて汚れを落としてみました。

いつもとは種類の違う肉体労働だったのでかなり大変でしたが、おかげで「こんなに汚れていたんだなぁ・・・」と思うぐらいきれいになりました。

さすがに多少の傷みやどうしてもとれない汚れは残りましたが、「これくらいならまだしばらくは使えるかな、どこまで持たせれるか見てみよう」と思えるようになりました。

 

最近は電化製品でも、以前は普通だった日本製が少なくなってきているせいでしょうか、それほど使っていないのにどこかに不具合が起きて修理や買い換えになることが多いような気がします。

また衣料品でも、ファストファッションが広まって、それなりの品質のものが安価で手に入る時代になっています。

(先程の長椅子も普通のものですし、僕も私服では〇ニクロを愛用しているので、あまり偉そうなことは言えませんが・・・)

でも、個人的にはどんなものであっても長く大事に使いたいと思うタチなので、どちらかというと “安かろう悪かろう” のモノを使い回すのは避けたいですし、また結果的に早くダメになってしまうから “安かろう悪かろう” と評価されてしまうのではないか、とも思います。

時代の流れなので仕方がない部分もありますが、MOTTAINAI(2004年に環境分野で初のノーベル平和賞を受賞したケニア人女性、ワンガリ・マータイさんが提唱した日本語)の精神を大切に持って、様々なことに取り組んでいきたいと思いました!

 MOTTAINAI

 

そんなことを考えながら大掃除をしていたのですが、ちょうどMOTTAINAIの精神を実践?していた例があったので、ご紹介させて頂きます。

このブログでもたびたび登場している観葉植物です。

 

dracena2

まずひとつめは、受付の奥にある幸福の木(ドラセナ)です。

開院当初は観葉植物の育て方がよくわかっていなかったので、3本ともすぐに枯れていきました。

患者さんに水やりや手入れの仕方を教わって毎日一生懸命世話をしましたが、残念ながら3本のうち2本は枯れてしまいました。

現在は何とか復活した1本と、何故か土から生えてきたもう1本?(あるいは枯れた2本の根が生き残っていた?)が元気に育っていて、何とかまだ育てることができています。

 

そしてもうひとつは、入り口の左側にあるサンスベリアです。

先程書いた長椅子の写真にある木ですが、実は一度転倒して植え替えています。

いずれも開院時に頂いたもので思い入れがあったので、何とかしてもたそうとして近所のお花屋さん(https://www.dot-plusflower.jp/)にお願いしてうまく復活させてもらいました。

ちなみに、枯れかけた幸福の木(ドラセナ)の隣にある木と次の写真のゴムの木はここのお店で買いました。

元々、ライダーで温泉好きで山好きで自然好きなので、あるものも大切に育てながら、少しづつ観葉植物を増やしていくことできればいいなぁ・・・と夢見ています。

Rubber tree

 

 

このようなMOTTAINAIの精神は、歯を大事に使ったり、健康に気をつけたりすることにも通じるのではないかとも思います。

悪くなっても歯は二度と生えてはきませんし、身体も病気や怪我で悪くなってしまった部分は元には戻りません。

修理をしたり薬を飲みながら折り合いをつけて、うまくつきあっていくしかありません。

(このあたりがダメになったらすぐに新品に買い換えることができるファスト〇〇とは違うところです)

悪くなる前に早めに手を打つ(早期発見・早期治療)、そしてできるだけその状態を長く維持する(メンテナンス)、そしてそもそもそのようにならないように普段から気をつけておく(予防)ことが、全てに通じる幸せへの道ということに気がつきました。

患者さんと良い関係が築けるように、大変ですが今年も頑張っていきます!

 

 

専門医の難しさ

堺市北区新金岡 永山歯科医院 院長の永山です

最近、インターネットで検索して来院される患者さんがおられます。

患者さんに伺ったキーワードをパソコンに入力して調べてみても、当院の名前はあまり出てきません。。。

余程お困りになられてあちこち調べて来られたのでしょうか。。。

できるだけご期待に応えれるように診察に臨むように心がけていますが、一方で、普通の患者さんとは異なりそのような患者さんならではの難しさもあります。

患者さんのお困りごとは人それぞれ様々ですし、ここでその全てを書くことはできませんが、こういうことがあるんですよということを知って頂ければと思います。

 

当院では特に、「根の治療を診てほしい」、「痛みが取れない」と言って来られる患者さんの割合が多いような気がします。

その訴え自体は大学時代から専門外来でよく対応していたので、経験的にある程度の原因を推測することは可能です。

しかしながら、その後の対応については、大学時代には経験しなかったことも含めて、難しさを感じることも多々あります。

 

一つは、大学病院と個人病院との違いです。

大学病院では専門外来に分かれているため、紹介で来られた患者さんの歯を診察した結果、状態が悪くて残すことができないと診断すると自分の担当は終了でした。

そのあとは歯を抜く専門の科に紹介して抜歯してもらい、その後被せ物が専門の科に行ってブリッジや入れ歯、インプラントなどを入れて咬めるようにしてもらっていました。

なので、当時はあまりよくわかっていませんでしたが、専門医としての治療に集中して取り組める環境でした。

また今になって考えると、患者さんも大学病院の先生に説明されて、ようやく納得してもらえるということも多かったように思います。

一方で、個人病院では全ての治療を一人の先生が受け持つため、難しい治療であっても全て自分で何とかして対応しなければなりませんし、その事情や治療結果を患者さんに説明してもなかなか受け入れてもらえないということも起こります。

よって、普通の患者さんを診察する中で難しい根の治療や痛みの治療を行うのは、とても困難であることがこの3年間でわかりました。

 

欧米では大学病院だけでなく個人病院でも、専門医が役割分担して一人の患者さんの治療を担当するスタイルが普及していますが、日本ではまだまだ認知されていないのが現状です。

もう少し詳しく言うと、欧米では専門医による分業スタイルと一般医によるかかりつけ医スタイルが共存していて、患者さんが自由に病院を選んで利用したり、主治医の判断で適切な専門医を紹介したりしています。

一方で、日本においては医科では病院と診療所が機能と規模により同じような役割分担をしていますが、歯科では未だにそのようにはなっていません。

これには様々な要因が関与していて、医科歯科それぞれに難しい問題があるのですが、少なくともこのような状況を先生と患者さんがお互いに理解した上で相談して診察を進めていかないと、うまくいかないように感じています。

 

もう一つは、これは大学時代から引き続き悩みの種なのですが、「根の治療」や「痛み」自体に対応の難しさがあります。

「根の治療」というのは高度な知識と技術と経験が必要になるため、欧米では矯正や口腔外科と並んで専門性が高い分野の一つとされています。(治療の難しさの詳細については専門的な話になるのでここでは省きます)

よって、専門医による「根の治療」は日本ではあまり知られていませんが、いわゆる審美歯科や矯正、インプラントといった自由診療の費用と同等の費用がかかります。

ここでお伝えしたいのは「根の治療」の本来あるべき治療費が高額だということではなくて、それだけ難しくて価値のある治療だということです。

自分の歯を保存して長持ちさせて使えるのか、それとも早期に残すことができなくなり諦めて抜いてしまわなければいけないのか、という自分の歯の寿命に直結することなので、よく考えてみれば当然と言えます。

 

そして「痛み」については更に難しくて、患者さんは肉体的にも精神的にもかなりの苦痛を経験することになりますし、また歯に何らかの問題があって生じているのですが、鎮痛剤程度では簡単に治まらない場合もあるため、その診断と治療は困難を極めます。

残念ながら「痛み」についてはまだ科学的にわかっていないことが多く、臨床的な対応に苦慮することが多いのが現状です。

 

このように、治療が難しい理由はここに書いたことも書いていないことも含めていろいろありますが、過去3年間に渡ってそのような患者さんに向き合い続けてきた結果、当院における治療の難易度や対応方法については、限界も含めてある程度の整理がついてきました。

なので、これからはその経験も踏まえて、より妥当な形で治療を提供していければと考えています。

ご希望に添うことができるかどうかはわかりませんが、今後このような形で来院される場合は特に、ご理解とご協力を頂ければ幸いです。

どうぞよろしくお願い致します m(__)m

 

IMG_4059 

たまにですが、学会発表もしています

 

3周年

堺市北区新金岡 永山歯科医院 院長の永山です

5月で当院も開院から丸3年が経過し、4年目に入りました。(いつもの如くすでに約2か月が経過していますが・・・)

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4年目といえば、高校時代の3年間で言うと、+1年の浪人時代。

大学時代は6年間でしたが、教養課程(石橋)が終わり専門課程(吹田)に移ってからの4年目というと、机の上での勉強が終わっていよいよ病院での臨床実習が始まった最終学年の年。(バイクで日本一周を達成した直後だったので、旅先での自由と現実の落差に苦しんだ記憶がある・・・)

卒業後の大学院時代の4年目は、最終学年で学位取得に向けての研究の最後の追い込みと結果をまとめるラストスパートの1年。(必死のパッチで頑張っていたことしか覚えていない・・・。人生で一番頑張った一年になると思っていたが、開院の大変さはその比ではなかった・・・)

大学院卒業後の4年目は、大学に常勤で勤務した最後の1年。(臨床、研究、教育だけでなく、仕事以外も含めてやることが多すぎて、詳細までは記憶していない・・・)

と、振り返って考えてみると、4年目は続けてきたことがまとまって形になってくる時期で、いつも次の段階への移行期だったように思います。

では、開業してからの4年目はどうなると思うか?、という風に考えるところだと思うのですが、「何も考えていない」というのが正直なところです。

というのも、この3年間(開院準備を合わせると、もう4年が経過している・・・)は自分の思い通りに進むことが全くなかったので、「次の段階」も「移行期」もこれからは関係なく、ただ目の前の課題を一生懸命コツコツとこなす(患者さんを一生懸命治療する)ことしか自分にはできない、と考えるに至りました。

もともとバイクで日本一周したときも、①沖縄を除く全県に足を踏み入れる、②東西南北の4端を制覇する(東: 納沙布岬(根室市)、西: 神崎鼻(佐世保市)、南: 佐多岬(南大隅町)、北: 宗谷岬(稚内市))、③高速道路を使わない、というルールの下で、あとは日程も行程もその時その時の判断で決めていた(天気や出会いなど、自分で決められない要素が多かったので自然とそういうスタイルになった)ので、原点回帰といえばそうなりますね。

もちろん、家族やスタッフの生活の事は当然考えなければならないし、患者さんの治療についてはこの仕事についてからずっと頭を抱えて悩み続ける毎日ですから、当時と全く同じとはいきませんが、できるだけ自然体で仕事に向き合えるように、日々の生活から意識していこうと思いました。

幸い書く題材はたくさんあって困っていないので、4年目こそは少しずつでも投稿していきますね。

4年目も、どうぞよろしくお願い致します! m(__)m

P.S. 最初にある写真は、開業のお祝いに友人の先生からもらった観葉植物の成長記録です。(4年目のイメージがつきやすいかな?と思い、上に載せてみました)

その先生曰く、「大きくなって邪魔になるのを選んで贈りました(笑)」とのことでしたが、本当にその通りで元気に育ってくれています。(一度、枯れかけてヒヤヒヤしましたが・・・)

葉っぱの数がやや減っているのが気になるところですが(自分の中では原因追究して解決済み、またの機会に投稿しますね)、それよりも根っこ(ひげ)がどんどん伸びているところに成長を見てとることができます。

この観葉植物のように、地域にしっかり根を張って皆さんに貢献できることを目標に、日々頑張っていきます!

復活?

堺市北区新金岡 永山歯科医院 院長の永山です

かなり久しぶりの投稿です。

以前にも下のように書いていましたが、2015年7月を最後に更新が途絶えていました・・・

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それから苦手なブログですが(SNSもあまり活用していない、ケータイはいまだガラケーのアナログ人間です)、書くネタはいろいろあるものの日々疲れ果ててついついさぼりがちです。

しばらく放置していましたが、最近はホームページを見て来たという患者さんも少しずつ増えてきたので、もう少し内容を充実させていこうと思います。

ブログもリアルタイムではないですが頑張って書くので、楽しみにしていて下さい!(^^)

(2014年7月6日「2か月」記載)

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まさにマイナスの有言実行ですね(自爆) これでは只の言い訳にしかなっていません↓↓↓

これまでは自分の性格的に患者さんにも遠慮して、「歯みがき頑張りましょう!」とか、「定期検診に来て虫歯や歯周病にならないように予防しましょう!」とはあまり積極的に言ってはこなかったのですが、最近では通院されているうちにご自身で目覚められて、歯や健康についての意識が上がってきた方も少しずつではありますが増えてきました。

自分も患者さんを見習って、苦手なことでも後回しせずに取り組んでいこうと思いました。

まずは今年中に書かないといけない?ネタを書いていきます!(いろいろありすぎて書き切れない(忘れている?)ことも多々あると思うので、見られてもし書かれていなかったら「抜けているやん!」とツッコんで下さいね(笑))

P.S.

ブログについては、開院して1年以上続いていただけでも自分としてはよく頑張っていたと思います。

振り返ると、中学?時代に通信講座をやってみたが全く続かなかった・・・(ついていけなかった?)、高校時代に学校での成績が悪くて親に予備校に通わされたが半年も続かずに辞めた・・・(楽しくなかった?)、今でもFacebookはほぼ放置・・・、スマホが使えずLINEがわからない・・・ といった感じなので・・・

一方で、こだわり出すととことんやるタイプで、バイクで日本一周もしましたし(温泉は200湯は入っていると思われる、記録がないのが痛いところ、記憶もどんどん消えていく・・・)、海外もバックパックで、欧米、中東、アジア、南米まで行った経験があります(さすがに仕事を始めてからはなかなか行けていませんが・・・)

そして、歯医者の仕事も今のところこだわり続けて一生懸命頑張っています(笑)

仕事に追われていると若い頃のパワーや自由が懐かしくなるときもありますが、その分経験を積み重ねている?と信じて、また明日から頑張ろうと思いました!

kaiyoudai
北海道 開陽台 2002

India3
Varanasi India 2006

堺市の?虫歯について

堺市北区新金岡 永山歯科医院 院長の永山です

開院して1年が経ち、堺市の多くの患者さんを診察させて頂きました。

その中で、今までの感覚と違うなぁ… 思った通りの結果が出ないなぁ… と感じたことがいろいろありました。

今回は虫歯についてお話しようと思います。

 

子供の虫歯については、最近は少なくなっているというのが定説で、堺市ではありませんが以前に学校検診のお手伝いに行ったときもそう感じました。

しかし、実際に小児のお子さんを診てみると、確かに真っ黒な穴だらけの子はまれなのですが、歯と歯の間に小さな虫歯がある子が多く、本人もお母さんも知らなかった!と言われることをよく経験しました。

子供の歯はそのうち大人の歯に生え替わって抜けてなくなるから虫歯になっても大丈夫!と思われるかもしれませんが、虫歯の中にはバイ菌がうじゃうじゃいるので、子供の歯に虫歯があると、生えたての大人の歯(特に6歳臼歯)も虫歯になってしまう確率がかなり高くなってしまいます。

早期発見、早期治療とよく言いますが、子供の歯のうちに虫歯治療をしっかり終わらせておくことは、将来大人の歯が生えそろったときに虫歯ができるだけ作られていない状況にすることにつながるので、ある意味、究極の予防法(理想は虫歯ゼロ)になるということです。

大人になっても虫歯で困られている方も、よくよく考えるとこの時期にできた虫歯のやり直し(の繰り返し)であることが多いのではないでしょうか?

かつて学会である教授が虫歯のことを「人類の業病」と言われていました。

子供も大人も虫歯になりやすい方がお口の環境を変えて新たに虫歯を作らないようにするには、歯磨き(めんどくさい…)、食習慣(甘い物が好き)、生活習慣(おやつをだダラダラ食べる)の見直し、定期的なメンテナンスに通う(仕事や子育てで忙しい…)など、意思の強さ的にはダイエットやスポーツのトレーニング並みの努力を必要とするので、いろんな誘惑のある現代ではなかなか大変なことです。

歯の知識をお伝えして健康に対する意識を変えてもらい、楽しく通える環境を作ることで根気強く一緒に虫歯予防に取り組んでもらえるように、患者さんだけでなく自分も「業」の部分と向き合って日々努力していこうと思いました!

 

それから、大人の虫歯でいうと、「神経を残す処置」の難しさを感じています。

というのも、今まで(開院まで)なら神経近くまで達した深い虫歯でもひと手間かけてなるべく神経を抜かずに保存していた(実際、成功率は高かった)のですが、開院してからは同じようにやっても痛みが出たり、すっきりしなくて結局神経を取るようになることを度々経験しました。

しばらく原因がわからなかったのですが、ひとつの可能性として、しばらく歯医者に通っていなくて虫歯が進行しすぎていたため、まだ症状はひどくないけれども虫歯菌の影響がすでに神経に及んでいたのではないか?ということに気づきました。

虫歯の治療をするときにはまず神経の状態を調べるのが原則なのですが、これは100%正確にわかるものではないので、経験を加味して判断しているのが実情です。

ところが、今までは大学病院に長年通っている患者さんの診療を中心に経験を重ねてきたので、堺市の?虫歯治療を日々経験している今から考えると、どうも同じ虫歯でも虫歯菌の活動性が低かったように思えてならないのです。

逆に考えると、定期検診に通うことで普段からお口の中にバイ菌が少ない状況を作っておくと(専門的にはプラークコントロールという)、虫歯になりにくいのはもちろんですが、たとえなったとしても被害が最小限で済ますことができるのではないか?と考えるに至りました。

臨床の実感をデータにして証明することは大学で研究をしていても非常に難しいのですが、ひとつの仮説として自分の経験に取り込んで、これからの虫歯治療に役立てていこうと思います。

(実は、もうひとつ考えられる可能性があるのですが、これも仮説として自分の中でもう少し検証してみようと思います)

 

たかが虫歯ですが、いろいろ奥が深いことが少しは伝わったでしょうか?

歯の治療をまじめに考えれば考えるほど、結局は予防や定期検診(虫歯を作らない、歯周病を進行させない)の大切さに行き着きます。

一生懸命考えて頑張って書いているのにいつも同じオチになってしまう、そして言いたいことがありすぎて結局まとまりのない文章になってしまう自分の拙い文章力を今更ながら残念に思いますが、何らかの気づきにつながって少しでも皆さまのお役に立てれば幸いです!