勉強してきました

堺市北区新金岡 永山歯科医院 院長の永山です

先週の日曜日に、大阪大学歯学部同窓会の学術講演会に出席して、以下のお話を勉強してきました。

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97th gakujyutukouenkai

【講師】

・矢谷博文先生(大阪大学大学院歯学研究科顎口腔機能再建学講座 クラウンブリッジ補綴学分野教授)

・木林博之先生(大阪大学大学院歯学研究科臨床教授 大阪大学歯学部附属歯科技工士学校非常勤講師)

・黒住琢磨先生(大阪市開業)

・大谷恭史先生(ワシントン大学招聘教授 米国補綴専門医 大阪大学大学院歯学研究科臨床准教授 北海道大学歯学部非常勤講師)

・高岡亮太先生(大阪大学歯学部附属病院医員)

【会場】 大阪大学歯学部記念会館

【講演内容】

支台築造、支台歯形成や印象採得などの各臨床ステップは補綴歯科治療には欠かせない基本的な手技であり、それらは歯科医療の長い 歴史の中で様々な研究や臨床的経験の結果、体系化されてきた。科学の発展により次々と新しい材料や機器が開発され、新技術が産まれつつあるが、それらは補綴歯科治療の根本を変えるような技術革新に繋がっている訳ではない。これまで先人たちが体系化してきた補綴歯科治療における基本的な知識や手技を無視して、最新技術頼りの補綴歯科治療を推し進めることで予期せぬ結果に繋がってしまうこともありうる。もう一度先人たちが築き上げてきた基本に立ち返り、十分に理解することで、最新の材料や技術を最大限に活用できるようになるのではないだろうか。そのためには、古典的な文献から最新の文献まで幅広く触れ、過去を踏まえた上で現在を理解することが非常に重要である。

本講演では、補綴歯科治療を成功に導くためにどのようにしてエビデンスに基づいた臨床的決断を下すのか、幅広い文献的知識及び考察に基づき、 失敗症例における根本的な原因を追求しながら解説していきたい。

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何のこっちゃ?、難しいことを勉強して来はってんなぁ… というのが読まれている方の正直な感想ではないでしょうか?

少しだけ解説しますと、まず「歯冠補綴(しかんほてつ)」とは、虫歯や怪我で失った歯の一部をいわゆる被せ物(クラウンやブリッジ)で修理することです。

日本補綴歯科学会HP 補綴歯科ってなに? 参照

そして、「Evidence-Based(エビデンスベースド)」 とは、科学的根拠に基づいた(治療)、という意味です。

エビデンス – Wikipedia 参照

私たちは何事をするにしても長年の経験や勘に頼ってしまいがちですが、医学においてはそうではなくて、論文を調べてできるだけ確実で信頼度の高い方法を選びましょう、という考え方です。

この「エビデンス」については、僕が大学で学んだ教室(歯科保存学)のモットーだったので自分にとっては馴染みが深いのですが、今になって振り返ると、自分の専門分野(虫歯と歯周病)における臨床、研究、教育の全てによく浸透していたように思います。

日本歯科保存学会HP 歯科保存とは 参照

 一方で、歯科補綴学(歯冠補綴、入れ歯やインプラントなどの欠損補綴も含まれる)においては、歯や口という体の中でもかなり複雑な部分における “ものづくり” を扱うために技術的な要素が大きく、上の講演内容にも記載されているような問題が起こりやすいため、開業医の立場でエビデンスを活かした診療を実践するのがなかなか難しいところがありました。

今回の講演内容は大学の専門の教室に所属する様々な立場の先生の話をまとめて聞くことができるので、普段から感じているモヤモヤを解消することができる良い機会かなと思い、久しぶりに参加しました。

結果的には、歯冠補綴のエビデンスを学ぶことで、普段の診療の精度を上げるヒントをたくさん見つけることができましたし、自分の知識と技術と経験の再確認もできたので、とても良い勉強になりました。

また、同級生の先生の近況や、以前に臨床実習で指導した先生がもう10年目になり、保存を大切にしながら補綴の臨床を頑張っている成長した姿を知ることができて、とても良い刺激をもらいました。

このような学びを活かして患者さんに還元できるように、明日からもまた頑張ろうと思いました!

 

【追記】

先日、大阪労災病院に行ったときにモニターに写し出されていた患者さん向けのスライドを見ていると、「がんの治療法」についてわかりやすく説明されていました。

その中に出てきていたのですが、がんの三大治療である外科治療(手術)、化学療法(抗がん剤治療)、放射線治療において、現在では部位や進行度に応じて「標準治療」という科学的根拠に基づいたガイドラインに則って術式や薬剤の種類と投与量を決める治療法がスタンダードになっています。

標準治療 – 国立がん研究センター 参照

治療法を考える – 国立がん研究センター 参照

標準治療って何? – 中外製薬 参照

この科学的根拠=エビデンスであり、「標準治療」は研究成果(基礎研究と臨床試験)や過去の臨床成績(統計学)により検証されたそのときの最善・最良の治療法とされています。

そして、日本は国民皆保険制度であり、「標準治療」については医療費が高額になっても限度額適用認定が使えるため、患者さんの自己負担は限度額内で済むようになっています。

高額療養費 – 全国健康保険協会 協会けんぽ 参照

一方で、最先端の治療(先進医療)についてはまだ検証が十分ではないので治験という形で行われていて、治療費は保険適用外となり高額になる傾向があります。

具体的には、外科治療においてはロボット手術、化学療法においては遺伝子検査(診断)と分子標的治療薬(最新の抗がん剤)、放射線治療においては陽子線・重粒子線治療、などが開発・普及されてきていて、従来の治療法では治すことができなかったような状態でもより良い状態に持ち込んだり、結果的に寿命を伸ばしたりすることも可能になってきています。

がんの分子標的薬 – キャンサーネットジャパン 参照

そして、新しい科学的根拠(エビデンス)を確立してより優れた治療法や新薬を開発するために、多くの関係者(医師や研究者)が日夜努力をしています。

なので、エビデンスを活用(応用)するためには、過去から現在、そして未来までを俯瞰できる視点を持つ必要があるので、休日にもかかわらずわざわざ勉強に行ってきたという訳です(講師の先生方もお忙しい中で休日に講演会を開催して下さっている訳で、本当に頭が下がりますm(__)m)。

また、講義の中でもたくさんの良い治療法やすばらしい症例が出てきていましたが、歯科の臨床においては技術的な要素が大きいこともあり最善・最良の治療法については保険外治療になることが多い(一方で、検証が不十分なこともあるので、その部分の注意は必要です)ので、医療が進んできて情報化社会になってきた今だからこそ、エビデンスを患者さんにわかりやすく伝えながら、保険診療(=標準治療)と保険外治療(=先進医療)についての説明を十分にして、納得された上で治療法を選んでもらうようにしていかないといけないなぁ、とも感じました。(逆に言うと、患者さんが先生におまかせではなくて自分自身で考えて選ばなければならない時代になってきているということ)

実際のところは、以前に書いた「専門医」のときの話と同様で難しい部分がたくさんあるのですが、自分のできる範囲で結果を出していけるように、これまでに身につけてきた臨床と研究の知識と技術と経験を活かして努力していこうと思いました!

 

【追追記】

さらに先日、用事があって大学に行ったのですが、ついでに専門書を大人買いしたり(爆)、教授の先生と話をしたり、読みたかった論文を検索して入手したりして、自主的に「エビデンス」の強化に励んできました。

大学に勤務しているときにはどれも当り前のことで何とも思わなかったですが、開業医になってみて改めて恵まれた良い環境で勉強することができていたんだなぁ、と思いました。

このように「エビデンス」と一括りに言ってはいますが、いろんな種類があることがおわかりになられましたでしょうか?

突き詰めていくといろんなことが見えてくるので、一生勉強に終わりはありません。

これからも積極的に自己研鑽に取り組んで、より良い医療が提供できるように精進していきます!

虫歯になりました

堺市北区新金岡 永山歯科医院 院長の永山です

ブログを書かねば!っと一念発起し、年末年始も日本語と格闘していたのですが力尽き、気づけばもう3月になってしまいました・・・

幸いその間にもいろいろ書く題材は増えているので、まずは身を切って?自分の話題から発表しようと思います。

 

先日の診療後にキャラメルを食べていたところ、奥歯の詰め物が外れてしまいました。。。

大学勤務時代にも同様のことが起こって、同僚の先生に再装着してもらった経験があったので、今回もすぐにつけてもらって終わりだろうと思って診てもらうと・・・

「虫歯になっている」とのこと!

そもそも最初は学生時代の相互実習で発見された虫歯で、前回取れたときも虫歯はなかったので、自分の歯は丈夫と思い込んで安心していましたが、全くそんなことはありませんでした。。。

外れるのが二度目ということで、詰め物が傷んで変形して隙間ができていたのか、あるいはセメントが溶けていたのかのどちらかで、おそらく虫歯菌が詰め物の中に侵入していき、痛みなどの自覚症状が全くないまま虫歯が進行していたようです!

幸い神経を抜くほど大きくはなかったので、今となっては早めに取れてくれてよかったと思っているのですが、久しぶりの歯の治療でいろいろ感じることが多かったので、自戒の意味も込めてその経験を書きます。

 

① 怖さはなかったが痛かった

先生曰く、「恐怖心があると麻酔が効きにくい」とのこと。

普段の治療ではできるだけ麻酔を効かせるように気をつけているし、患者さんにも大丈夫ですか?と訊ねながら治療をしており、あまり痛いと言われることはないのですが、今回の自分はたまに痛みを感じることがありました。

自分ではそうではないつもりでしたが、やはり心の奥底では怖がっていたんでしょうか?

患者さんも言われないだけで、実は同じ気持ちなんじゃないかと心配になってきました。

僕の場合は、骨の厚みや麻酔が効くのを待つ時間、疲れ具合なども関係してたと考えているのですが、患者さんの気持ちにできるだけ配慮することの大切さを改めて教わった気がしました!

② 意外とひびく

虫歯を取る道具には、ダイヤモンドバー(よく削れる)とラウンドバー(ゆっくり丁寧に削る)とエキスカ(手でかき取る器具)があるのですが、ラウンドバーを使ったときに響く感じがとても強く感じました。

当院では小さい子供たちでも慣れてくると普通に麻酔をして治療を受けていますが、改めてみんな偉いなーと感心しました。

やはり、普段から通院して先生に慣れているというのが安心につながり、緊張の緩和に役立っているのではないかと思いました。

③ 歯石取りでも出血

お恥ずかしいことですが、麻酔の効き待ちの間にやってもらったクリーニング(歯石取り)で、歯茎から出血がやや多めでした。

歯みがきはそれなりにやっているし、新たな虫歯ができているわけでもないのですが、やはり、自己管理には限界があることを思い知りました。

医者の不養生と昔から言われますが、お医者さんに限らず働いていたり家事や子育てに追われている方のご自身に使える時間には限界があり、それが5年、10年、20年先にいわゆる生活習慣病として体のあちこちに問題が出てくるのではないか?と、最近多くの患者さんを診察していて思うようになりました(自分の経験も含む)。

患者さんに定期検診の大切さをいかに伝えるかについて悪戦苦闘する毎日ですが、今回の体験を通じて、やはり痛くなくても、困ってなくても、定期的に診てもらっておく(虫歯と歯周病を予防する、早期発見・早期治療)大切さを改めて実感しました。

今後は患者さんにもできるだけわかりやすく、実感が湧くように伝えていければと思います。

④ 高い?(値段ではないですよ!)

今回は白いプラスチックで詰めてもらいましたが(おかげで歯はきれいになった!)、2日くらいはずっと高さに違和感がありました。

おそらく本当に高かったのではなく、自分が慣れていなかっただけだと思っているのですが、口の中の変化の感覚への影響がこれほどまでに大きいのかと感じて驚きました。

今後はその辺りにもできるだけより細心の注意を払って診察していこうと思いました。

 

以上、拙い文章ですが、ひさしぶりに歯の治療を受けてみて感じたことを思うままに書いた体験談でした。

皆さまにとって何かのお役に立てれば幸いです!

堺市の?虫歯について

堺市北区新金岡 永山歯科医院 院長の永山です

開院して1年が経ち、堺市の多くの患者さんを診察させて頂きました。

その中で、今までの感覚と違うなぁ… 思った通りの結果が出ないなぁ… と感じたことがいろいろありました。

今回は虫歯についてお話しようと思います。

 

子供の虫歯については、最近は少なくなっているというのが定説で、堺市ではありませんが以前に学校検診のお手伝いに行ったときもそう感じました。

しかし、実際に小児のお子さんを診てみると、確かに真っ黒な穴だらけの子はまれなのですが、歯と歯の間に小さな虫歯がある子が多く、本人もお母さんも知らなかった!と言われることをよく経験しました。

子供の歯はそのうち大人の歯に生え替わって抜けてなくなるから虫歯になっても大丈夫!と思われるかもしれませんが、虫歯の中にはバイ菌がうじゃうじゃいるので、子供の歯に虫歯があると、生えたての大人の歯(特に6歳臼歯)も虫歯になってしまう確率がかなり高くなってしまいます。

早期発見、早期治療とよく言いますが、子供の歯のうちに虫歯治療をしっかり終わらせておくことは、将来大人の歯が生えそろったときに虫歯ができるだけ作られていない状況にすることにつながるので、ある意味、究極の予防法(理想は虫歯ゼロ)になるということです。

大人になっても虫歯で困られている方も、よくよく考えるとこの時期にできた虫歯のやり直し(の繰り返し)であることが多いのではないでしょうか?

かつて学会である教授が虫歯のことを「人類の業病」と言われていました。

子供も大人も虫歯になりやすい方がお口の環境を変えて新たに虫歯を作らないようにするには、歯磨き(めんどくさい…)、食習慣(甘い物が好き)、生活習慣(おやつをだダラダラ食べる)の見直し、定期的なメンテナンスに通う(仕事や子育てで忙しい…)など、意思の強さ的にはダイエットやスポーツのトレーニング並みの努力を必要とするので、いろんな誘惑のある現代ではなかなか大変なことです。

歯の知識をお伝えして健康に対する意識を変えてもらい、楽しく通える環境を作ることで根気強く一緒に虫歯予防に取り組んでもらえるように、患者さんだけでなく自分も「業」の部分と向き合って日々努力していこうと思いました!

 

それから、大人の虫歯でいうと、「神経を残す処置」の難しさを感じています。

というのも、今まで(開院まで)なら神経近くまで達した深い虫歯でもひと手間かけてなるべく神経を抜かずに保存していた(実際、成功率は高かった)のですが、開院してからは同じようにやっても痛みが出たり、すっきりしなくて結局神経を取るようになることを度々経験しました。

しばらく原因がわからなかったのですが、ひとつの可能性として、しばらく歯医者に通っていなくて虫歯が進行しすぎていたため、まだ症状はひどくないけれども虫歯菌の影響がすでに神経に及んでいたのではないか?ということに気づきました。

虫歯の治療をするときにはまず神経の状態を調べるのが原則なのですが、これは100%正確にわかるものではないので、経験を加味して判断しているのが実情です。

ところが、今までは大学病院に長年通っている患者さんの診療を中心に経験を重ねてきたので、堺市の?虫歯治療を日々経験している今から考えると、どうも同じ虫歯でも虫歯菌の活動性が低かったように思えてならないのです。

逆に考えると、定期検診に通うことで普段からお口の中にバイ菌が少ない状況を作っておくと(専門的にはプラークコントロールという)、虫歯になりにくいのはもちろんですが、たとえなったとしても被害が最小限で済ますことができるのではないか?と考えるに至りました。

臨床の実感をデータにして証明することは大学で研究をしていても非常に難しいのですが、ひとつの仮説として自分の経験に取り込んで、これからの虫歯治療に役立てていこうと思います。

(実は、もうひとつ考えられる可能性があるのですが、これも仮説として自分の中でもう少し検証してみようと思います)

 

たかが虫歯ですが、いろいろ奥が深いことが少しは伝わったでしょうか?

歯の治療をまじめに考えれば考えるほど、結局は予防や定期検診(虫歯を作らない、歯周病を進行させない)の大切さに行き着きます。

一生懸命考えて頑張って書いているのにいつも同じオチになってしまう、そして言いたいことがありすぎて結局まとまりのない文章になってしまう自分の拙い文章力を今更ながら残念に思いますが、何らかの気づきにつながって少しでも皆さまのお役に立てれば幸いです!

 

親知らず

堺市北区新金岡 永山歯科医院 院長の永山です。

開院してからよく悩む問題のひとつに、親知らずに関連するトラブルがあります。

親知らずの痛みや腫れについては、応急処置→経過観察または抜歯という流れになるのですが、問題なのは手前の歯が虫歯になっている場合です。

親知らずは抜いてしまえば傷は治りますが、手前の歯が虫歯になってしまったのは元には戻りません。

さらに、この場所に虫歯ができてしまった場合は比較的進行してしまっていることが多く、神経を抜いたり、最悪抜歯せざるを得ないときも結構あります。(理由はよくわかりませんが、今までの経験よりも明らかに遭遇する頻度が高いような気がします)

患者さんからしたら、今まで無症状であまり気づいておられなくて「えっ?」て感じだと思うのですが、こちらとしても歯をいい条件で残すのに苦労することが多く、「うわっ!」って思ってしまいます。

自覚症状がなければなかなか抜きたくないと言われる患者さんが多いですが、将来的に腫れそうだったり、かみ合わせに悪影響を及ぼしているような親知らずであれば、虫歯になる前に早めに抜いておくのもひとつの予防方法だと思います。

もちろん、移植に使える場合もあるのでむやみやたらに抜くつもりはありませんし、抜歯する場合も難しそうな場合はCTを撮ってよく調べてから抜歯方法を考えるので、ご安心下さい。

トラブルを回避するには、まずは患者さんがご自身のお口の中の状況を知ることが大切で、そして抜くにしても残すにしても納得して決めることが必要だと思います。

もし親知らずでお悩みの方がおられたら、お気軽に相談して下さいね。

新年

堺市北区新金岡 永山歯科医院 院長の永山です。

新年あけましておめでとうございます。

今年もどうぞよろしくお願い致します m(__)m

 

年末はやはり 「痛い」、「腫れた」といって来られる患者さんが多かったです。

それも炎症がひどくて麻酔がきかなかったり、痛すぎて処置ができなかったりして、かなり症状がひどい場合もありました。

休日診療にも出勤しましたが、こちらも同じような感じ(しかもそれがほぼみんな)でなかなか大変でした。

 

歯科の疾患(虫歯や歯周病)は細菌が原因の感染症ですが、慢性疾患なので普段の元気な時は多少問題を抱えている歯があっても、特に自覚症状もなく大丈夫です。

しかし、忙しかったり、疲れてたり、あるいは風邪をひいたりして体調を崩すと、免疫力が低下して細菌を抑えられなくなり炎症が起こり、「痛い」、「腫れた」の状態になってしまいます。

応急処置を受けたり、しばらく我慢してやり過ごすと次第に落ち着いていくので、「痛くなくなったから大丈夫」と思ってしまうのですが、原因に対する治療をしなければ、またそのうち同じことを繰り返すことになってしまいます。(そしてどんどん歯が悪くなっていく悪循環に陥ってしまう・・・)

歯を長持ちさせて一生自分の歯で食べれるようにするために、治療をきっちり済ませておくのは当然ですが(これはこれで難しいのですが)、それよりもいかに普段からお手入れをしているか、そしてそれができる状況にその人があるかが大事になってきます。

歯みがきは大事ですが、やっているのとできているのは違います。(自分も含めてですが・・・)

歯石(正確にはバイオフィルムという細菌の塊)は歯みがきではとれないので、定期的に歯科医院を受診して、専用の機械で除去(破壊)する必要があります。

しかし、それはお仕事や子育てなどで忙しい中で歯科医院に来る時間と動機づけがなければ、なかなか実現できないのです。

かかりつけの病院や美容室のように歯科医院に通うのが習慣になっていれば、あとはおまかせでもある程度の目的は達成され、それなりに安定した状態で過ごすことができるでしょう。

 

何かのきっかけで受診された患者さんにいかに知識を伝え、モチベーションを上げて頂くか? 普段のお手入れがいかに健康にとって大事かを少しでも実感して頂けるか? そして、いかに来院しやすいような環境作りを実現するか? をテーマに、今年はいろんな課題に取り組んでいこうと思います。

まだ開院してようやく9ヶ月目でまだまだ行き届かないところもあるかと思いますが、どうぞよろしくお願い致します。

定期検診

堺市北区新金岡 永山歯科医院 院長の永山です。

季節の変わり目で朝晩はかなり冷え込むようになってきましたが、皆さまいかがお過ごしでしょうか?

早いもので当院ももうすぐ開院して半年が経とうとしています。

徐々に信頼関係ができてきている患者さんも増えてきているのはいいことなのですが、比較的軽い病状の患者さんの場合には治療がすぐに終わってしまい、そのままフェードアウトというパターンがやや多いような気がします。

今までは大学や長年続いている診療所などで診察していたため、定期検診に来られる患者さんといろんなお話をしながらメンテナンスをするのが日常だったのですが、今はまだまだこれからという感じです。

先日も患者さんとお話をしていると、「今までは歯医者さんは悪くなってようやく行っていた」「悪いところがないのに行ってもいいとは思わなかった」「子供を連れて行ったら迷惑かな?とか思って迷っていた」・・・など、患者さんの認識とのギャップがあることがわかりました。

これまでは「あまり押しつけがましくして患者さんが嫌がったらいやだなぁ・・・」と思って遠慮してたのですが、必要なことはこちらから積極的に情報発信をしていかないといけないんだなー、と感じました。

(定期検診については下の方に簡単な例のグラフとその意味あいを解説していますので、よければ読んでみて下さい)

とはいうものの、インターネットでは玉石混交でいろんな情報が氾濫しているため、自分としてもなかなか思っていることを全部は書きにくいのが本当のところです。

なので、これからは頑張って院内で患者さんに情報発信をしていき、本当にお役に立つアドバイスをお伝えしていこうと思いました。

待合室にいろいろ掲示などをしていこうと思うので、また気になることがあったら遠慮なく質問して下さいね!

(まだ来院されていない方はまずは来て頂かないと始まらないので、痛くなくても、困っていなくても、一度気軽な感じで歯石取りにお越し頂ければと思います(笑))

それから、子育てやお仕事でお忙しいお母さん方が多いような気もするので、受け入れ態勢も充実させていこうと考えています。

こちらもひとつずつ進めていくので、また医院の変化を楽しみにしておいて下さいね!

次の半年はもっと皆さまのお役に立てるように頑張りますので、今後ともどうぞよろしくお願い致します m(__)m

 

teikikenshin

これは日本、アメリカ、スウェーデンの80歳の方の残っている歯の本数の平均をグラフにしたものです。

スウェーデンは予防先進国なので、80歳で平均25本!も残っており(親知らずを除くと28本)、ブリッジやインプラントが普及していることも考えると、ほぼ入れ歯の人はいないような状況ではないかと推測されます。

また注目すべきは定期検診の受診率で、全国民の90%が定期的なメンテナンスを受けているというデータになります。

これは保険制度の違いもあるとは思いますが、一番の要因は患者さん(悪い歯があまりないのでもはや患者さんではない?)の意識の高さではないかと思われます。

これに対して、日本では80歳で平均8.8本!(おそらくこのデータは少し旧いものと思われる、8020運動の成果で実際はかなり改善されていると思われるが、いまだ目標達成はされていない)しかなく、受診率も2%!!(これが本当ならあまりに低すぎる・・・)といった状況なので、まだまだ予防歯科を頑張る余地はたくさんある、というか積極的に取り組まないといけないなと思いました。

今まではどちらかというと悪くなった歯をいかに治すか?という技術ばかりに興味があったのですが (もちろんメンテナンスでどれだけ長持ちさせるかという点にもこだわっていましたが)、これからは少し違った視点からも臨床を捉えないといけないなぁ・・・と感じています。

今までの経験と新しい取り組みがうまくミックスされていい結果が出せるように、頑張っていこうと思いました!